Encounter -Another-

序章
「よう、迅。今夜も仕事か?」

 そう言ったのは、暗闇でも目立つことのない金色の髪を持つ青年。あまり整っているとは言えないその髪を、やはり目立つことのない赤のバンダナで止めている。暗い為、顔はよく分からない。


 時刻はもう深夜だろうか。夏の夜空らしい星たちが、頭上で輝いている。


「もちろん。そうに決まってるだろ、黒翔」

 青年と対峙し、問いに答えるのも青年。こちらは濃い茶色の髪を持っていた。服装はタンクトップにズボンという、軽い感じだった。やはり顔ははっきりしない。


 隠れていてよく分からなかったが、互いに連れがいた。バンダナの青年の後ろにいるのは、同じ感じの、しかしもう少し明るい金髪の青年だった。肩を過ぎるその髪を、首の後ろで1つにくくっている。顔は見えないが、どこか穏和なイメージをかもし出す。
 茶髪の青年の後ろに控えているのは、グレイの長い髪の青年。1つに結んだ髪は、腰の辺りをゆうに越している。量が少ないからか、邪魔というイメージはわかない。茶髪の青年同様、タンクトップにズボンだった。


「んじゃ、お互いに…」

 バンダナの青年が、そう言いながらすばやく辺りを見回した。道を探していた。

 理由は簡単。


「お仕事頑張ろーなっ!」

 言うより早く、バンダナの青年と金髪の青年は駆けだした。森と山の中間と言った感じの場所で、しかも深夜。走り回るのは容易なことではない。しかし駆けだした青年2人は、そんなことを感じさせない走りをしていた。


「言われなくとも頑張りますよっっ!」

 茶髪の青年とグレイ髪の青年2人も、急いで前の2人を追って走り出した ―――