140字SSまとめ
□お題に「大和カンナ」のみを入れたものまとめ(よそのキャラさんが出てくる場合もあります)
■貴方は大和カンナで『憎ませてもくれない』をお題にして140文字SSを書いてください。
目の前で仲間が討たれた。あとを追うように討った相手が討たれた。
誰が悪いのか、何が悪いのか、分からなかった。
「終わったな」
安堵の言葉が聞こえて、"今回の"戦闘が終わった事に気付く。
あぁでも明日また、別の人を討つか俺が討たれるかするんだ。
いっそ、誰かを悪者にしたいよ。
⇒ カンナ君の日常
■貴方は大和カンナで『愛してみろよ』をお題にして140文字SSを書いてください。
「800」「900」
「300…」
沈んだ声にふっと笑う声が被さった。
「まだまだだな、修行しろ」
「先輩、それじゃフルデコポフレ貰えませんよ」
「やってるつもりなんだけどなぁ…」
あぁまた上手くヘディングできなかった。
画面を覗き込まれ、無表情で一言。
「愛が足りないな」
⇒ 空くん、瑠璃くん。ポケパルレやってました。
■貴方はカンナで『嘘、だったりして』をお題にして140文字SSを書いてください。
「先輩」と呼ばれた。振り返るといつも通りの表情。けれど何故だか奇妙な胸騒ぎがして、「何?」とそれだけの短い言葉も言えずに瞬きをした。
そうしてすぐに静寂が訪れて、"後輩"は居心地悪そうに視線を逸らした。
なんでだろう、護るべき仲間なのに、どうして迷ってしまうんだろう。
⇒ 玻璃くん、澱見泡沫ちゃんの影
■貴方は大和カンナで『君の最期に』をお題にして140文字SSを書いてください。
ある日を境に変わってしまった君から、何かがなくなっているだなんて気付いていなかった。気付かない方がよかったのかもしれない。
俺は君のことを見ているつもりだったけど、全然君のこと見れていなかったのかな。
答えてくれる人はもういなくて、空っぽの部屋には君だけがいた。
⇒ 瑠璃君が玻璃君を殺すルート妄想。空君の部屋には空君も玻璃君もいなくて、瑠璃君だけがいる。
■貴方は大和カンナで『たった一分でいい』をお題にして140文字SSを書いてください。
シャーペンがノートを走る音、チョークが黒板を叩く音、開け放たれた窓からは風が入り込み、遠くを駆ける足音とぼんやりとした話し声のようなものが聞こえる。教師が名前を呼ぶとガタリと椅子の動く音、応える声。戦争なんて存在しないと思える時間がたったの一分だけでもいい、続けと願う。
⇒ 日常の光景を守りたい。
■貴方は大和カンナで『時間稼ぎ』をお題にして140文字SSを書いてください。
バタンと勢いよく扉が閉まり、それは目の前にいる先輩との分厚い壁となった。「やめて先輩!お願い早く乗って!」
バンバンと叩いても遠い背中は振り返らず、すぐに車は動き出す。
ダンと強く額を打ち付けると、遠ざかる景色が幻のように見えた。
「帰ってきて下さい…」
届かない、声だった。
⇒ 涼平先輩。学戦始まって割とすぐの頃に話していたエピソードを引っ張り出してくるという。
■貴方は大和カンナで『覚めたくない夢』をお題にして140文字SSを書いてください。
例えばゲーセンで、例えば喫茶店で。道端で。街中で。すれ違う人、出会う人、目が合う人、みんなと笑った。
時々睨まれて、逃げて、でもそれが無性におかしくてやっぱり笑って。
着ている服や掲げる未来が違っても、同じ場所に立っていて。
目覚まし時計の音に壊されるまで、それは幸せだった。
⇒ 戦争のない夢の世界は無情なベルが叩き壊す。
■カンナへのお題は『全部僕のせいにしていいよ』です。
なくなってしまった。大事な場所も、大事な人たちも。ねえみんな、俺のこと見えてますか?俺が進んだ道は間違っていましたか?
見るのが怖くて振り返れないよ。
俺はまだ進んでいてもいいんですか…?
笑顔が消えた瓦礫を前に、何を斬るかも分からなくなり錆び付いた刃をきつく握り締めた。
⇒ カンナ君やさぐれレジスタンスルート。もう何が敵なのか分からないよ。